新築住宅の打ち合わせで、意外と時間をかけて悩むのが玄関ドアです。
「この木目がいいかな」
「外壁に合わせるなら黒?」
「せっかくだからスマートキーにしよう」
デザインや色、鍵の種類については、皆さんかなり真剣に考えます。
ところが、その横にもう一つ大事なことがあります。
玄関ドアを、右向きに開けるのか。左向きに開けるのか。いわゆる「開き勝手」です。
図面では玄関ドアの横に小さな扇形で描かれているだけなので、あまり気にせず打ち合わせが進んでしまうこともあります。
でも実際に住み始めれば、玄関ドアは毎日何度も開け閉めするもの。場合によっては、色やデザイン以上に暮らしやすさへ影響する部分です。今回は、新築住宅を考えるときに意外と見落としやすい「玄関ドアの開き勝手」について考えてみます。
この記事でお伝えしたいこと
- 玄関ドアの開き勝手に万人共通の正解はなく「歩いてくる方向」が最優先
- 駐車場から玄関までの動線:開いたドアを回り込むムダをなくす視点
- 壁側へ納めるメリットと、ポーチ階段・段差との危険な干渉防止
- 来客や宅配受け取りで重なりやすいインターホン・門柱・人の立ち位置
- 雨の日の庇(屋根)の有効範囲と「右利き=右開き」の思い込みの解消
右開きと左開き、どちらが正解?
最初に結論から言ってしまうと、「右開きが正解」「左開きが正解」というものはありません。
敷地の形や駐車場の位置、道路から玄関までのアプローチ、玄関ポーチの形などによって、使いやすい向きは変わります。だからこそ、玄関ドアだけを見ながら決めるものではありません。
私たちが設計を考えるときにまず見るのは、「家族が玄関までどの方向から歩いてくるか」です。
まずは「駐車場から玄関まで」を歩いてみる
例えば、駐車場から玄関へ向かって歩いてくる場面を想像してください。
玄関前まで来てドアを開けたとき、開いたドアが自分の進行方向を塞いでしまう。すると、
玄関まで歩く → ドアを開ける → ドアを避ける → 少し回り込む → 家に入る
という動きになります。
反対向きに開けば、
玄関まで歩く → ドアを開ける → そのまま家に入る
で済むかもしれません。
たった一歩、二歩の違いです。でも、この動きを毎日繰り返します。買い物帰りで両手に荷物を持っている日もあれば、雨の日もあります。子どもと一緒に帰ってくることもあります。だから玄関ドアの開き勝手を考えるときは、「開いたドアを、普段歩いてくる方向から逃がせるか」を一度考えてみると、とても分かりやすくなります。
「壁側に開く」とスッキリすることも多い
玄関ポーチの片側に壁がある場合は、開いたドアを壁側へ納めることで使いやすくなるケースがあります。ドアが壁側へ開けば、人が立つスペースや歩く場所を邪魔しにくくなります。
逆に、せっかく広く取った玄関ポーチの中央へドアが開いてくるような配置では、ドアを開けた瞬間に人の動線を分断してしまうこともあります。
玄関ポーチを見るときは、「何㎡あるか」だけではなく、「ドアを全開したときに人がどこに立つのか」まで想像してみることが大切です。
玄関ポーチの階段との位置関係も大切
もう一つ確認しておきたいのが、玄関ポーチの階段です。
一般的な戸建住宅の玄関ドアは外側へ開きます。そのため、ドアを開けるためには、その前に一定のスペースが必要です。もし玄関ドアのすぐ前に階段があると、「ドアを開けるために階段側へ下がる」という動きが必要になることがあります。
晴れている日ならそれほど気にならないかもしれません。でも、雨の日に傘を持っている、片手には買い物袋、もう片方の手には子どもの荷物。そんな場面になると、玄関前のわずかなスペースの違いが意外と大きく感じられるものです。
現場を見てきた中でも、竣工後にお客様から「ここでドアを開けるとちょっと窮屈で」というお声をいただくのは、決まってこうした階段や段差の近くでした。図面の段階では気づきにくい部分だからこそ、打ち合わせの際に一緒に確認しておきたいポイントです。
インターホンの位置も一緒に考える
玄関ドアの開き勝手を決めるとき、意外と忘れやすいのがインターホンです。
来客がインターホンを押してそのまま待っているところに、家の中から玄関ドアを開けたら、ちょうど来客が立っている方向へドアが開いてしまう。そんな配置になっていることもあります。
そのため玄関まわりは、玄関ドア・インターホン・ポスト・宅配ボックス・門柱を別々に考えるのではなく、「人がどこから来て、どこに立ち、どう動くのか」という一つの動線として考えた方が使いやすくなります。
宅配便を受け取る場面も想像してみる
最近は宅配便を受け取る機会も多くなりました。玄関ドアを少し開けて荷物を受け取る、大きな段ボールなら一度大きくドアを開ける、宅配ボックスを設置している家なら荷物を取り出してそのまま玄関へ入る。
このときも、ドアが開く方向と人が立つ場所が重なっていると、意外と動きにくくなります。玄関ドアを考えるときは、「家族が帰ってくる場面」だけでなく、「外から来た人が立つ場所」も一度想像してみる。これだけでも設計の見え方が変わってきます。
雨の日こそ「開き勝手」の差が出る
玄関には庇や屋根を設けることが多いですが、「玄関に屋根があるから大丈夫」とは限りません。
ドアを大きく開けたときに、人が立つ場所までしっかり屋根の中に入っているか。ここも確認したいポイントです。ドアを開けるために一歩後ろへ下がったら、そこだけ屋根の外。雨の日なら、その一歩が意外と気になります。特に玄関ポーチがコンパクトな住宅では、玄関ドアを開けた状態を図面上で確認することが大切です。
風の通り道も場合によっては確認
玄関ドアは外側へ開くため、強い風が当たる場所では、ドアが風にあおられることがあります。
もちろん「右開きなら風に強い」「左開きなら大丈夫」という単純な話ではありません。建物の向きや隣家との位置関係、建物の角、道路から抜ける風などによって状況は変わります。ただ、普段から風が抜けやすい場所や建物の角に玄関を配置する場合には、開き勝手を考える材料の一つにはなります。
「右利きだから右開き」は優先順位が少し違う
「私は右利きだから、右開きの方がいいんですか?」そんな疑問を持つ方もいらっしゃると思います。確かに、鍵を操作したりドアハンドルを持ったりするときに、利き手との相性はあります。
ただ私は、利き手よりも、まず玄関までの動線を優先して考えた方がいいと思っています。最近はスマートキーや電子錠も増えていて、昔のように毎回鍵穴へ鍵を差し込んで開ける住宅ばかりではありません。それよりも、毎日ドアを開けるたびに一度回り込まなければならないことの方が、暮らし始めてからは気になる可能性があります。
図面を見るとき「玄関ドアの扇形」を見てみよう
間取り図を見ると、LDKは何帖あるのか、収納はどれくらいあるのか、洗面室と脱衣室は分かれているか、キッチンからリビングは見えるか——どうしてもそうした部分へ目が行きます。もちろん、どれも大切です。
でも次に新築住宅の図面を見る機会があれば、玄関ドアに描かれている小さな「扇形」にも一度注目してみてください。
そして図面の中で、「車をここに停める」「ここから歩いてくる」「ここでドアを開ける」と頭の中で歩いてみてください。意外と、「こっち向きに開いた方が使いやすそうだな」と気づくことがあります。
玄関ドアは、玄関だけを見て決めない
玄関ドアの右開き・左開きには、万人共通の正解はありません。大切なのは、玄関ドア単体で考えないこと。
駐車場、道路、玄関アプローチ、ポーチ、階段、壁、インターホン、宅配ボックス、そしてそこを実際に歩く家族。それらをまとめて考えた結果として、使いやすい開き勝手が決まります。
玄関ドアは毎日何度も使う場所です。だからこそ、図面上では小さな違いでも、住み始めると毎日の使いやすさにつながります。新築の間取りを考えるときは、色やデザインだけでなく、「このドア、どうしてこっち向きに開くんだろう?」と、一度だけ立ち止まって考えてみてください。
そういう小さな確認の積み重ねが、暮らしやすい家につながっていきます。
今 利之(こん・としゆき)
アイワホーム株式会社 マーケティングディレクター
2005年入社、吹田の地で21年。新築営業・リフォーム・メンテナンス、賃貸、工事部門など、現場の最前線で歩んできました。
■ 1日でも早く、理想の暮らしへ 🏃💨
好条件の物件は、検討される方が重なる傾向にあります。
「まずは話を聞いてみたい」という気軽な気持ちで、一歩踏み出してみませんか?
【公式LINEで気軽に相談】
物件の詳細や、内覧のご予約はLINEが一番スムーズです。
👉 https://lin.ee/HTvVmlL
【アイワホーム公式サイト】
施工事例を見て、新しい暮らしのイメージを膨らませてください。
👉 https://aiwahome.com/
■ 吹田の「今」をチェック!
吹田を愛する私たちが運営する、地元の耳寄り情報サイトです。
吹チャン!: https://suichan.jp/ 📢
■ 公式SNSでルームツアー公開中 🎥
Instagram: https://www.instagram.com/aiwahomesuita/
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UC4TWLt5U3X3ls6mDPsYIY8A
アイワホーム株式会社
本社:大阪府吹田市高浜町9-9 アイワステーションビルⅤ号館
フリーダイヤル:0120-359-395
※創業36年、吹田の地で家族の暮らしに寄り添う住まいづくりを。吹田の暮らしに、寄り添う家づくりを。
