アイワホームの今利之です。
昨日、日本向けの大型原油タンカー6隻を含む日本関係船舶22隻が、ホルムズ海峡を通過したニュースについてお伝えしました。
ペルシャ湾内にとどまっていた日本関係船舶が、当初の45隻から4隻まで減少したことは、日本への原油供給にとって前向きな動きでした。6隻が積載する原油は合計約180万キロリットルとみられ、7月末ごろに日本へ到着する見通しです。
ただ、その直後にホルムズ海峡を巡る情勢は再び悪化しました。
2026年7月12日、ホルムズ海峡でキプロス船籍のコンテナ船が攻撃を受け、機関室が大きく損傷して火災が発生しました。船は航行できない状態となり、乗組員1人が行方不明と報じられています。
これを受けて、アメリカ軍はイラン国内への報復攻撃を実施しました。
昨日までは、「原油輸送が少しずつ動き始めた」と見られる状況でした。
しかし今日の時点では、再び警戒が必要な段階に戻ったと考えています。
タンカー通過は前進だったが、正常化ではなかった
今回通過した日本向け原油タンカー6隻は、すでにホルムズ海峡を抜けて日本へ向かっています。
そのため、今回の攻撃によって、この6隻が直ちに日本へ到着できなくなったという情報は確認されていません。
今回の通過が、日本の原油供給にとって意味のないものになったわけではありません。
ただし、原油の輸入は一度届けば終わりではありません。
その後に続くタンカーがペルシャ湾へ入り、原油を積み、継続的にホルムズ海峡を通過できるかどうかが重要です。
今回の6隻の通過は一つの前進でしたが、原油輸送が正常化したことを意味するものではなかったということです。
海峡の状況を巡って発表が食い違っている
イラン側は、ホルムズ海峡を閉鎖したと表明しています。
一方、アメリカ側は、商船の通航は続いていると説明しています。
現時点では、「海峡が完全に封鎖された」とも、「通常どおり安全に航行できる」とも断定できません。
船会社や保険会社が今後どのような運航判断をするのか、実際の通航量がどの程度まで減少するのかを確認する必要があります。
船が物理的に通れる状態であっても、攻撃の危険性が高まれば、運航見合わせや保険料、輸送費の上昇につながります。
ナフサショック再燃の可能性は高まった
昨日の記事では、今回のタンカー通過について、
「供給不安の改善につながる動きが見え始めた」
とお伝えしました。
しかし、今日の情勢を踏まえると、この見方はいったん保留する必要があります。
今後、船舶への攻撃や通航量の減少、運航見合わせが続けば、原油やナフサの調達不安は再び強まります。
経済産業省や国土交通省も、中東情勢の影響を受け、石油やナフサを原料とする住宅建材・設備について、安定供給に向けた情報収集や事業者への要請を続けています。
現時点で、住宅設備や建材について新たな一斉値上げや全面的な供給停止が発表されたわけではありません。
ただし、ナフサショックが終わったと判断できる状況でもありません。
今後、確認すべきポイント
これから注目すべきなのは、次の動きです。
- 日本向けを含む後続タンカーが通過できるか
- ホルムズ海峡を通る船舶数が回復するか
- 海上保険料や輸送費がさらに上昇するか
- 原油・ナフサ価格がどのように動くか
- 住宅設備・建材メーカーから供給変更が発表されるか
今回の情勢悪化によって、昨日見えた改善の兆しが完全に消えたとまでは言えません。
しかし、少なくとも、
「タンカーが通過したから、もう安心」
とは言えなくなりました。
現時点での結論は、
日本向け原油タンカーの通過は確かな前進だったものの、その直後に情勢が悪化し、ナフサショック再燃のリスクは昨日より高まった
ということです。
アイワホームは最新情報を確認してお伝えします
アイワホームでは、今後も政府機関や住宅設備・建材メーカー、取引先からの情報を確認し、住宅価格や工期、供給状況に具体的な変化があれば、できる限り早く正確にお伝えしてまいります。
