「できれば平屋に住みたいんです」
最近、家づくりの打ち合わせでこうしたご希望を聞くことが増えてきました。先日も、お子さまが独立されたご夫婦から「もう階段のある生活はしんどい」というお話をいただいたばかりです。
平屋には階段がなく、生活のほとんどをワンフロアで完結できます。洗濯や掃除などの家事動線も短くしやすく、将来年齢を重ねてからも暮らしやすい。子育て世代からシニア世代まで、平屋に魅力を感じる理由はたくさんあります。
一方、吹田市で平屋を考えると、多くの方が最初にぶつかる問題があります。「土地が高い」という問題です。今回は、この壁をどう乗り越えるかを、土地の選び方という切り口から考えてみます。
この記事でお伝えしたいこと
- 吹田で30坪の平屋を建てるのに必要な土地坪数(目安45〜50坪前後)の計算式
- 「平屋=高い」の正体は建物代ではなく「土地取得費」という本質
- 価格が抑えられる「旗竿地(変形地)」が平屋に向いている明確な理由
- 単なる敷地面積(坪数)だけでなく「形状と接道条件」を確認する重要性
- 市場評価と設計価値の違いから導く、吹田市での現実的な平屋実現アプローチ
吹田で30坪の平屋を建てるには、土地は何坪必要?
目安は45〜50坪前後です。
平屋そのものが特別ぜいたくな住宅というわけではありません。しかし、2階建てと比べると建物を横に広げる必要があるため、どうしても広い土地が必要になります。
2階建てなら、単純に1階15坪+2階15坪という計画もできます。しかし平屋の場合は、延床面積30坪すべてを1階に配置するため、建物が地面を占める面積である「建築面積」も30坪前後になることが多くなります。
ここで重要になるのが建ぺい率です。建ぺい率とは、敷地面積に対してどこまで建物を建てられるかを定めた割合です。
以下は、建築面積30坪の平屋を建てる場合の一般的な計算例です(吹田市の特定エリアの数値ではなく、あくまで建ぺい率だけで計算した目安です。実際の建ぺい率は用途地域ごとに異なります)。
- 建ぺい率70%なら:計算上は約42.9坪以上
- 建ぺい率60%なら:約50坪以上
- 建ぺい率50%なら:約60坪以上
もちろん、これはあくまで建ぺい率だけで計算した数字です。実際の家づくりでは、駐車スペースや自転車置場、玄関までのアプローチ、隣地との空き、採光、土地の形状なども考えなければなりません。
そのため吹田のような都市部で30坪前後の平屋を現実的に計画するなら、まずは45〜50坪前後の土地から検討するというのが一つの目安になります。ただし、同じ45坪でも建てられる家は土地によってまったく違います。「45坪あるから30坪の平屋が建つ」とは限らないところが、土地探しの難しいところです。
吹田で平屋が高くなりやすいのはなぜ?
平屋そのものではなく、土地取得費が総額を押し上げているからです。
例えば、平屋を建てるために45坪の土地を購入するとしましょう。仮に土地の坪単価を130万円とした場合(実勢価格ではなく試算のための仮定です)、
45坪 × 130万円 = 5,850万円
まだ家を建てていない段階で、土地だけで5,850万円になります。そこに仮に建物や外構などで2,400万円程度かかれば、
土地5,850万円 + 建物等2,400万円 = 約8,250万円
となります。さらに実際の住宅購入では、登記費用、住宅ローン関係費用、火災保険などの諸費用も必要になります。
こうして計算してみると、「平屋ってやっぱり高いな……」と思われるかもしれません。ただ、少し見方を変えてみてください。高いのは本当に「平屋」なのでしょうか。
30坪の家を建てること自体よりも、都市部で30坪の建物を横に広げるために、45坪、50坪という広い土地を購入しなければならない。つまり、都市部で平屋の総額が高くなりやすい大きな理由は、建物ではなく土地取得費です。ここが、吹田で平屋を考えるうえで非常に重要なポイントです。
予算オーバーでも平屋は諦めるしかない?
諦める前に、土地の選び方を変える余地があります。
住宅用地を探していると、「南向き」「整形地」「間口が広い」「前面道路が広い」といった条件に目が行きます。もちろん、こうした土地には大きなメリットがあります。その一方で、多くの人が欲しがる土地ほど価格も高くなりやすいという側面もあります。
平屋を予算内で実現したいなら、必ずしも「誰から見ても条件の良い土地」だけを探す必要はありません。そこで候補に入れてみたいのが、旗竿地など、道路側は細くても奥に大きな敷地が広がっている土地です。
旗竿地は平屋に向いている?
条件次第では向いています。ポイントは道路側の見た目ではなく、奥の有効スペースです。
旗竿地とは、道路から細い通路部分が伸び、その奥にまとまった敷地がある土地です。上から見ると、竿の付いた旗のような形をしていることから、こう呼ばれています。
道路に面している部分が狭いため、一般的には整形地より敬遠されることもあります。ところが、平屋を建てるという視点で見ると評価が変わることがあります。大切なのは道路側の見た目ではなく、「奥の建物を建てる部分に、どれだけ有効な広さがあるか」だからです。
例えば道路側の間口はコンパクトでも、その奥に横にも縦にも十分なスペースが広がっていれば、30坪前後の平屋を配置できる可能性があります。一般的な住宅用地としては少し評価されにくい土地でも、平屋を建てたい人にとっては非常に面白い土地になることがあるわけです。
しかも、こうした土地は整形地や間口の広い土地と比べて価格が抑えられているケースがあります。土地代を1,000万円、2,000万円と抑えることができれば、平屋の総額は大きく変わります。
平屋の土地探しで気をつけることは?
「坪数」だけでなく、土地の形状と接道条件を必ず確認してください。
「50坪あるか」だけを確認していてはいけません。同じ50坪でも、細長い土地なのか、奥に広がっている土地なのかで建物の配置はまったく変わります。
また旗竿地だからといって、すべて平屋に向いているわけでもありません。接道条件、通路部分の幅、建築基準法上の道路種別、駐車スペース、工事車両の進入、上下水道、採光など、確認すべきことはたくさんあります。
特に接道条件については、土地を購入してから「思っていた建物が建てられない」となってはいけません。だから平屋を希望している場合は、土地を買ってから平屋を考えるのではなく、平屋のプランを想定しながら土地を探す。この順番が大切です。
「人気のない土地」と「家が建てにくい土地」は同じ?
同じではありません。市場価値と、建てたい家との相性は別の話です。
不動産市場で評価されにくい土地が、必ずしも住宅を建てるうえで悪い土地とは限りません。反対に、一見きれいな整形地でも、平屋を配置すると駐車場が取れなかったり、希望するLDKの広さが確保できなかったりすることもあります。
道路から見ると少し変わった土地。奥まっている土地。間口が狭い土地。こうした土地を最初から候補から外してしまうのではなく、「この土地なら平屋をどう配置できるだろう?」と設計目線で見てみる。吹田のように土地価格の高い地域で平屋を実現するなら、この考え方はかなり重要になります。
まとめ:吹田でも平屋は現実的な選択肢になる
「吹田で平屋なんて、土地が高いから無理」そう決めつける必要はありません。
確かに、駅に近く、道路が広く、間口も広い45坪以上の土地を購入して平屋を建てれば、総額はかなり大きくなります。だからこそ、建物だけでなく、土地の選び方から平屋を考える。それが都市部で平屋を実現する一つの方法です。
アイワホームでも現在、吹田市内で、まさにこうした土地の特徴を生かした平屋プロジェクトを進めています。「この土地だからこそ、この平屋ができた」そんな事例としてご紹介できると思います。詳細はもうすぐ情報解禁予定です。吹田で平屋を検討されている方には、ぜひ見ていただきたい一邸になりそうです。もう少しだけ、楽しみにお待ちください。
よくある質問
Q. 吹田で平屋を建てると、本当に総額は高くなりますか?
A. 建物自体が特別高いわけではなく、横に広げるため広い土地が必要になることが総額を押し上げる主な要因です。土地の選び方次第で総額は変わります。
Q. 旗竿地は平屋を建てるうえで本当に向いていますか?
A. 奥の有効スペースが十分にあれば向いています。ただし接道条件や通路幅、上下水道などの確認は必須で、すべての旗竿地が向いているわけではありません。
Q. 30坪の平屋を建てるには、最低何坪の土地が必要ですか?
A. 建ぺい率だけで計算すると建ぺい率70%で約42.9坪からですが、駐車スペースや隣地との空きなども考慮すると、45〜50坪前後を目安に検討するのが現実的です。
今 利之(こん・としゆき)
アイワホーム株式会社 マーケティングディレクター
2005年入社、吹田の地で21年。新築営業・リフォーム・メンテナンス、賃貸、工事部門など、現場の最前線で歩んできました。
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アイワホーム株式会社
本社:大阪府吹田市高浜町9-9 アイワステーションビルⅤ号館
※創業36年、吹田の地で家族の暮らしに寄り添う住まいづくりを。「あなたと家族の”暮らしたい”をカタチに。」
