吹田市で3階建ての家を検討していると、
「3階までちゃんと水は上がるの?」
「上の階になると、水圧が弱くならない?」
と気になる方もいると思います。
確かに、水は高い場所へ送るほど圧力が必要です。理屈だけを考えると、1階より2階、2階より3階の方が水圧という面では不利になります。
ところが、私自身これまで吹田市を中心に戸建住宅の建築に携わってきましたが、「3階だから水圧が弱くて困る」という話は、ほとんど聞いたことがありません。
では、本当に3階建ての水圧は気にしなくていいのでしょうか。実は住宅の水の勢いは、「何階か」だけでは決まりません。今回は、普段何気なく使っている住宅の水道について、3階建ての高さと、意外と重要な「家の中で同時に水を使ったとき」という2つの角度から見てみます。
この記事のポイント
- 吹田市の2026年版指針では、水圧0.25MPa以上・高さ9m以下なら3階建てまで直結直圧式給水が可能
- 水圧が弱く感じる主な原因は「階数」よりも「複数箇所の同時使用」
- 住宅の給水配管は、給水用具の数に応じた「同時使用個数」の考え方(5〜10個なら3個など)で設計されている
- お湯の勢いは給湯器の号数やエコキュートの給湯圧力タイプにも左右される
そもそも、水は3階までどうやって上がっている?
戸建住宅の場合、道路の下にある水道の配水管から敷地内へ水を引き込み、住宅内の配管を通して各蛇口へ届けています。ここで使われているのが、基本的には水道本管が持っている圧力です。
吹田市の2026年版「給水装置工事施行指針」では、3~5階相当の建物についても、一定の水圧条件を満たせば、ポンプを使わず配水管の圧力だけで給水する直結直圧式を原則としています。
具体的には、
- 配水管の最小動水圧が0.25MPa以上
- 最も高い常用給水栓までの高さが9m以下
であれば、3階建て相当まで直結直圧給水の対象になります。4階相当では0.30MPa以上・高さ12m以下、5階相当では0.35MPa以上・高さ15m以下という基準です。
つまり、「3階建てだから必ずポンプが必要」というわけではありません。
実際、吹田で「3階だから水が弱い」はほとんど聞かない
ここからは、住宅会社としての実感です。
アイワホームが普段家を建てている吹田市内のエリアでは、これまで私自身、「3階だから水圧が弱くて困った」という話をほとんど聞いたことがありません。
もちろん吹田市内でも水圧は場所によって違いますし、建物の条件もそれぞれ違います。ですから、「吹田なら、どこでも3階まで絶対に問題ない」という意味ではありません。
ただ、少なくとも私の実務経験では、3階建てだからという理由だけで水圧を大きな問題として意識するケースはほとんどありませんでした。実際、吹田市の基準自体も、条件を満たした3階建てへの直結直圧給水を想定しています。
では、住んでいて「今日はなんか水の勢いが弱いな」と感じるとすれば、何が関係するのでしょうか。
実は「何階か」より気になるのが、同時に水を使ったとき
例えば朝の忙しい時間帯。2階のキッチンで食器を洗っている。洗濯機も給水している。誰かが洗面所を使っている。そのタイミングで3階のトイレを流す。こんなことは普通にあります。
では、家中で一斉に水を使ったらどうなるのでしょうか。場合によっては、一つひとつの蛇口から出る水の勢いが弱くなることがあります。ここで大事なのが、「水圧」と「流量」は同じではないということです。
「水圧」と「流量」は何が違う?
簡単にいうと、
- 水圧=水を押す力
- 流量=1分間に何リットルの水が流れるか
です。蛇口を一つだけ開けているときには十分な勢いがあっても、複数の蛇口を同時に開けると、住宅へ入ってきた水を各設備で使うことになります。さらに共通の配管を流れる水量が増えるほど、配管内部の摩擦やメーター、水栓、曲がり部分などによる圧力損失も大きくなります。
吹田市の給水設計でも、単に元の水圧を見るだけではありません。まず各設備が必要とする水量を決め、「どの設備を同時に使用するのか」を設定し、そのとき各配管を流れる水量を求め、最終的に必要な圧力が残るかを確認して配管口径を決めています。
つまり住宅の水道は最初から、「蛇口は一つずつしか使いません」という前提では設計されていないのです。
実は「全部の蛇口を同時に使う」とも考えていない
ここは意外と面白いところです。
例えば家に、キッチン、洗面、浴室、洗濯機、トイレ、手洗い、外部水栓……と10か所近く水を使う設備があったとします。では設計するとき、「全部を同時に全開にする」と考えるのでしょうか。
そうではありません。吹田市の2026年版指針では、一戸建てなどで同時使用を考える際、給水用具が5~10個なら3個、11~15個なら4個など、一定数を同時使用する考え方が示されています。さらに、どれを同時使用するかについても、台所や洗面など使用水量や使用頻度の高い設備を含め、実際の使用状況を考慮するようになっています。
これ、知らなかった方も多いのではないでしょうか。住宅の水道配管は、「家族が現実的にどこで同時に水を使うか」まで考えて設計されています。
蛇口3か所でも、使う水の量はかなり違う
「3か所同時」といっても、全部同じではありません。吹田市の指針に示されている一般的な使用水量を見ると、設備によってかなり違います。
| 設備 | 使用水量(L/分) |
|---|---|
| シャワー | 8~15 |
| 洗面器 | 8~15 |
| 台所流し | 12~40 |
| トイレの洗浄タンク | 12~20 |
つまり、「手洗い+洗面+トイレ」と、「シャワー+キッチン+浴槽への給湯」では、同じ3か所でも必要な水量がまったく違います。だから単純に、「蛇口が何個あるか」だけでは決められないわけです。
そこに3階建ての「高さ」が加わる
そして、ここで3階建ての話に戻ります。水は高いところへ送るほど圧力を使います。さらに、
- 配管が長い
- 配管が細い
- 曲がりが多い
- 分岐が多い
といった条件でも圧力損失が増えます。吹田市の指針でも、給水管の口径は、給水用具の高さと計画使用水量による損失を計算し、必要な水量を供給できるよう決定するとしています。また将来の使用水量増加や水圧変動も考慮し、ある程度の余裕を確保する考え方です。
つまり、「3階建てだから弱い」ではなく、元の水圧+建物の高さ+配管径+配管距離+同時使用量を全部合わせて考える必要があります。
「水」は大丈夫なのに「お湯」だけ弱いこともある
さらにややこしいのが、お湯です。例えば、水で使うと勢いがある。でもシャワーをお湯にすると少し弱く感じる。こんな場合は、水道だけではなく給湯器側の能力も関係します。
ガス給湯器には「20号」「24号」などがあります。この「号数」は、水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるかを表す数字で、24号なら24L/分が目安です。号数が大きいほど、複数箇所で同時にお湯を使いやすくなります。
しかも冬は水道水そのものが冷たいので、同じ給湯器でも作れるお湯の量が減ります。リンナイの計算式(号数×25÷(設定温度-水温))に当てはめると、24号でも冬場の水温が低い時期は出湯量が16L/分程度まで下がる目安になります。
つまり、シャワーを使っているときにキッチンでお湯を使ったら勢いが変わったという場合、原因は住宅の水道本管の水圧だけとは限りません。
エコキュートにも「給湯圧力」がある
エコキュートの場合も同じです。「エコキュートなら全部同じ勢い」ではありません。例えば三菱電機では、減圧弁圧力180kPaの高圧力型と、290kPaのハイパワー給湯タイプがあり、2か所同時給湯や高い階での使用を意識した仕様があります。
もちろん実際の流量は、給水元圧、配管径、配管長、シャワーヘッド、同時使用などでも変わります。つまり「水の勢い」を考えるときは、水道だけでなく、給湯設備まで見る必要があります。
3階建てだから心配する、ではなく「家全体」で考える
ここまで読むと、「3階建てってやっぱり水圧が大変なのでは?」と思うかもしれません。
でも、冒頭で書いた通り、私自身が吹田市で住宅建築に携わってきた経験では、3階だから水圧が弱くて困るという話をほとんど聞いたことがありません。だから、3階建てだからといって必要以上に心配する必要はないと思います。
むしろ知っておいてほしいのは、水の勢いは「何階か」だけでは決まらないということです。朝、家族が一斉に水を使う。キッチンと浴室で同時にお湯を使う。洗濯機が給水している。そうした実際の生活まで含めて、住宅の給水設備は考えられています。
蛇口をひねれば水が出る。その裏では意外といろいろ計算されています
普段の生活では、蛇口をひねる。水が出る。それだけです。でもその裏では、
- 道路からどれだけ水圧が来ているのか
- 何階まで水を届けるのか
- 何か所で同時に使うのか
- 配管をどれくらいの太さにするのか
- 給湯器はどれくらいのお湯を作れるのか
といったことが考えられています。特に吹田市では3階建て住宅も珍しくありません。だからこそ、「3階まで水が上がるかな?」だけではなく、「家族が同時に水を使ったときはどうなる?」という視点で考えてみると、住宅設備の見え方も少し変わります。
少なくとも私たちが普段家を建てている吹田市内では、3階だから水圧が弱いということを大きな問題として感じることはほとんどありません。ただ、それは単に「吹田は水圧が高いから」で終わる話ではなく、水道本管から蛇口まで、住宅全体で水を届ける仕組みが設計されているからです。
蛇口から当たり前に出てくる水にも、意外と奥深い住宅設計の話が隠れています。
今 利之(こん・としゆき)
アイワホーム株式会社 マーケティングディレクター
2005年入社、吹田の地で21年。新築営業・リフォーム・メンテナンス、賃貸、工事部門など、現場の最前線で歩んできました。
■ 1日でも早く、理想の暮らしへ 🏃💨
好条件の物件は、検討される方が重なる傾向にあります。
「まずは話を聞いてみたい」という気軽な気持ちで、一歩踏み出してみませんか?
【公式LINEで気軽に相談】
物件の詳細や、内覧のご予約はLINEが一番スムーズです。
👉 https://lin.ee/HTvVmlL
【アイワホーム公式サイト】
施工事例を見て、新しい暮らしのイメージを膨らませてください。
👉 https://aiwahome.com/
■ 吹田の「今」をチェック!
吹田を愛する私たちが運営する、地元の耳寄り情報サイトです。
吹チャン!: https://suichan.jp/ 📢
■ 公式SNSでルームツアー公開中 🎥
Instagram: https://www.instagram.com/aiwahomesuita/
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UC4TWLt5U3X3ls6mDPsYIY8A
アイワホーム株式会社
本社:大阪府吹田市高浜町9-9 アイワステーションビルⅤ号館
フリーダイヤル:0120-359-395
※創業36年、吹田の地で家族の暮らしに寄り添う住まいづくりを。吹田の家づくりを、まっすぐに。
